ことばから引く

五臓ごぞう

定義

「五臓(ごぞう)」とは、肝・心・脾・肺・腎という五つの働きのまとまりで、からだ全体を見る東洋医学の考え方。解剖学の臓器そのものではなく、働きのグループにつけられた名前です。

やさしい解説

「肝が疲れていますね」と言われたのに、肝臓の検査は正常——そんなすれ違いが起きるのは、ことばの意味が違うからです。

五臓は臓器ではなく、働きの名前。たとえば「脾(ひ)」は消化吸収の働き全体を、「腎(じん)」は成長や生殖を支える根本の力を指します。この違いさえ知っておけば、東洋医学の本はぐっと読みやすくなります。

東洋医学では、こう考える

肝はのびやかにめぐらせる働き、心は血脈と精神、脾は消化と気血づくり、肺は呼吸とまもり、腎は生命力のたくわえ——と整理されてきました。

五臓は互いに助け合い、抑え合う関係(五行)にあるとされ、一つの不調を全体の関係の中で見るのが東洋医学の見方です。黒豆のような「腎を養う」とされてきた食材も、この地図の上のことばです。

今日からできる、ひとつ。

食後10分、横にならずに座って休む。

脾(消化の働き)をいちばん素直に助ける習慣と伝えられてきました。

よくある質問

「腎が弱い」と言われました。腎臓が悪いのですか?

東洋医学の「腎」は腎臓そのものではなく、成長・生殖・老化に関わる働きの総称です。検査の異常とは別の話ですが、気になる場合は医療機関で確認してください。

五臓と感情は関係がありますか?

古典では、怒りは肝、喜びは心、思い悩みは脾、悲しみは肺、恐れは腎、と感情との対応が語られてきました。感情の偏りをからだの観察に生かす知恵です。

出典・参考文献

  • 『黄帝内経 素問』(東洋医学の古典)
  • 東洋療法学校協会 編『東洋医学概論』医道の日本社

本項は一般的な養生の知識をまとめたものであり、診断・治療に代わるものではありません。つらい症状が続くときは、医療機関にご相談ください。
最終更新:2026年7月14日

自分の五臓の声を、聞くことから。

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