悩みから引く

冷えひえ

定義

「冷え」とは、手足や腰、おなかなど、からだの一部または全体が温まりにくく、つらさを感じる状態のこと。東洋医学では、気血のめぐりや、熱をつくる力の不足と関わりが深いと考えられてきました。

やさしい解説

夕方になると、足先だけが冷たい。靴下を重ねても、布団に入っても、なかなか温まらない。冷えは病名ではありません。検査をしても数字に表れないことが多く、だからこそ「気のせい」と後回しにされがちです。

けれど、冷えを抱えたままだと、眠りが浅くなったり、気分が沈みやすくなったりと、暮らし全体の心地よさが少しずつ削られていきます。冷えは、からだからの「めぐりが滞っています」という便り——そう受け取るのが、養生の視点です。

東洋医学では、こう考える

東洋医学では、からだを温める働きを「陽気(ようき)」と呼びます。冷えは、この陽気が不足しているか、気血のめぐりが滞って、熱が末端まで届いていない状態と考えられてきました。

冷え方にも種類があるとされます。手足の先だけが冷える「末端の冷え」、腰から下が冷える「下半身の冷え」、おなかを触ると冷たい「内臓の冷え」。どこが冷えているかを自分で観察することが、養生の最初の一歩です。古くから「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」——頭は涼しく、足元は温かく——が心地よいからだの目安とされてきました。

今日からできる、ひとつ。

今夜は、シャワーで済ませず、湯船に10分。

ぬるめのお湯で、肩までではなく、みぞおちまで。足元から、ゆっくり温めます。

よくある質問

冷えは体質だから、変わらないのですか?

生まれつきの傾向はありますが、東洋医学では、冷えは暮らしの積み重ねで変化していくものと考えられてきました。入浴・食事・衣類など、毎日の小さな習慣から見直すのが養生の基本です。

つらい冷えは、病院に行くべきですか?

しびれ・強いむくみ・痛みを伴う冷えや、急に強くなった冷えは、別の病気が隠れていることがあります。つらい状態が続くときは、内科などの医療機関にご相談ください。

出典・参考文献

  • 『黄帝内経 素問』(東洋医学の古典)
  • 東洋療法学校協会 編『東洋医学概論』医道の日本社
  • 日本東洋医学会 一般向け情報(www.jsom.or.jp)

本項は一般的な養生の知識をまとめたものであり、診断・治療に代わるものではありません。つらい症状が続くときは、医療機関にご相談ください。
最終更新:2026年7月14日

自分の冷え方を、知ることから。

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