悩みから引く

不眠ふみん

定義

「不眠」とは、寝つけない、眠りが浅い、途中で目が覚めるなど、眠りに関する悩みの総称。東洋医学では、心(しん)のたかぶりや、気血の不足と関わりが深いと考えられてきました。

やさしい解説

布団に入った瞬間から、今日の反省会が始まってしまう。眠らなきゃと思うほど、目が冴える。眠りの悩みは、まじめな人ほど抱えやすいといわれます。

目安にしたいのは、睡眠時間の長さよりも「朝起きたときの感覚」です。眠りは、夜だけの問題ではありません。朝の光、日中の動き、夕方以降の食事と灯り——一日の過ごし方の結果として、夜の眠りがあります。

東洋医学では、こう考える

東洋医学では、精神活動を司るのは「心(しん)」と考えられてきました。考えごとや緊張で心がたかぶったまま夜を迎えると、からだが「陰」の時間に切り替わらず、眠りが浅くなるとされます。

また、気血が不足して心が養われないことも、眠りの浅さにつながると考えられてきました。古典には「陽気が陰に入るとき、人は眠る」という考え方があります(陰陽)。昼はしっかり動き、夜は灯りとともに静まる。このリズムづくりが、東洋医学の眠りの養生です。

今日からできる、ひとつ。

眠る1時間前に、部屋の灯りを半分に。

スマホの充電場所は、寝室の外に。灯りを落とすことが「陰の時間」への合図になります。

よくある質問

眠れないとき、布団の中で粘るべきですか?

眠れないまま布団で焦る時間が長いと、「布団=眠れない場所」と結びつきやすいといわれます。一度布団を出て、灯りを落として静かに過ごし、眠気が来てから戻る方法が知られています。

昼寝はしてもいいですか?

短い昼寝は気を養うとされますが、長い昼寝や夕方の居眠りは夜の眠りを浅くしがちです。目安は午後の早い時間に20分ほどです。

出典・参考文献

  • 『黄帝内経 素問』(東洋医学の古典)
  • 東洋療法学校協会 編『東洋医学概論』医道の日本社
  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」

本項は一般的な養生の知識をまとめたものであり、診断・治療に代わるものではありません。つらい症状が続くときは、医療機関にご相談ください。
最終更新:2026年7月14日

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