養生法から引く

呼吸こきゅう

定義

「呼吸をととのえる」とは、いちばん道具のいらない養生のこと。特に「長く吐く」ことは、たかぶった心身をしずめる方法として、東洋の養生法で古くから使われてきました。

やさしい解説

緊張すると、呼吸は浅く速くなります。逆に、ゆっくり吐くと、からだは「いまは安全だ」と受け取る。呼吸は、自分で触れる唯一の自律のスイッチともいわれます。

道具も時間もいらず、会議の直前でも、布団の中でもできる。吐く息を、吸う息より長く——覚えることは、これだけです。

東洋医学では、こう考える

東洋医学では、呼吸は「気」を取り込み、めぐらせる働きの中心(肺)とされてきました(五臓)。

導引・吐納と呼ばれる伝統的な養生法では、深くゆっくりした呼吸が心身をととのえる技として磨かれてきました。眠りの前、肩のこわばりに気づいたとき。使いどころは、暮らしのあちこちにあります。

今日からできる、ひとつ。

眠る前に、4秒吸って、8秒吐く。を5回。

数えることに気を取られるくらいで、ちょうどいいのです。

よくある質問

腹式呼吸ができているか、分かりません。

仰向けに寝て、おなかに手を置いて呼吸すると、自然に腹式になります。上手にやろうとするより、「長く吐く」ことだけ意識してください。

呼吸法で不調は治りますか?

治療ではなく、ととのえる習慣です。息苦しさ・動悸などの症状があるときは、医療機関で確認してください。

出典・参考文献

  • 『黄帝内経 素問』(東洋医学の古典)
  • 東洋療法学校協会 編『東洋医学概論』医道の日本社
  • 貝原益軒『養生訓』(江戸時代の養生書)

本項は一般的な養生の知識をまとめたものであり、診断・治療に代わるものではありません。つらい症状が続くときは、医療機関にご相談ください。
最終更新:2026年7月14日

つぎのひと息から、始めることから。

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