素材から引く

よもぎよもぎ

定義

「よもぎ」とは、日本各地に自生するキク科の多年草。食べる(草餅)、飲む(茶)、浸かる(湯)、燃やす(お灸のもぐさ)と、日本の暮らし全体で使われてきた、もっとも身近な野草のひとつです。

やさしい解説

春の草餅。よもぎ湯の香り。道端や土手に、あたりまえに生えている草。よもぎは特別な植物ではありません。特別ではないからこそ、暮らしの中に残ってきた——それがよもぎの正体です。

食べて、飲んで、浸かって、燃やす。ひとつの植物がこれほど多くの場面で使われてきた例は、じつは多くありません。西洋のハーブと比べて「ハーブの女王」と紹介されることもあります。

東洋医学では、こう考える

東洋医学では、よもぎの葉は「艾葉(がいよう)」という生薬名で呼ばれ、からだを温める性質をもつと分類されてきました。

そして、よもぎの葉の裏にある白い綿毛だけを集めて精製したものが、お灸に使う「もぐさ」です。台所では食材、湯船では入浴の素材、治療の場では灸の材料。ひとつの草が、暮らしと医学の両方を支えてきました。

今日からできる、ひとつ。

次の散歩で、よもぎを一株、探してみる。

目印は、葉の裏の白い綿毛。見つけられると、季節の解像度がひとつ上がります。

よくある質問

道端のよもぎを採って使ってもいいですか?

道路沿いのものは排気ガスや農薬の心配があります。また、キク科アレルギーの方は口にする前に注意が必要です。食べる・飲むものは、産地のわかるものを選んでください。

よもぎと「もぐさ」は違うものですか?

同じ植物です。よもぎの葉を乾燥させ、葉の裏の綿毛だけを精製したものが「もぐさ」で、お灸の材料になります。精製の度合いによって、もぐさにも等級があります。

出典・参考文献

  • 牧野富太郎『牧野日本植物図鑑』北隆館
  • 東洋療法学校協会 編『東洋医学概論』医道の日本社
  • 日本東洋医学会 一般向け情報(www.jsom.or.jp)

本項は一般的な養生の知識をまとめたものであり、診断・治療に代わるものではありません。つらい症状が続くときは、医療機関にご相談ください。
最終更新:2026年7月14日

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